国総研研究報告 第 75 号 |
【資 料 名】 | 港湾地域におけるサイト増幅特性のゾーニング手法に関する研究 |
【概 要】 | 港湾施設の耐震設計で用いられる入力地震動(レベル1地震動,レベル2地震動)は,サイト特性
(増幅特性,位相特性)を考慮した時刻歴波形として設定する.サイト特性は,地震動の振幅,周
期特性,継続時間に影響し,その影響は大きいことが知られているため,サイト特性を適切に評価
した上で,入力地震動を設定することは重要である.港湾地域においては,野津・長尾(2005)等
が実施したスペクトルインバージョンにより,強震観測点位置のサイト増幅特性が評価されている.
そのサイト増幅特性が.設計対象地点にそのまま適用できない場合は,①臨時の地震観測に基づく
サイト増幅特性の評価法,②常時微動観測に基づくサイト増幅特性の評価法,③港湾と周辺の強震
観測点(K-NET,KiK-net)のサイト増幅特性の経験的関係を利用する評価法のいずれかで評価する
が,評価されたサイト増幅特性が適用可能な空間的な範囲をこれまで示せていなかった. 本研究では,全国の港湾を対象に,港湾地域で得られた常時微動観測記録(常時微動H/Vスペク トル)や各観測点の座標値等を基にして,地図上にゾーンの境界線を引き,サイト増幅特性のゾー ニングを行った(そのようにして作成したマップをゾーニングマップと呼ぶ).本稿は,上記の検討 内容・結果,そこから得られた知見について,新たにゾーニングを行う際や,新たな観測記録に基 づき既往のゾーニングを更新する際に活用できるようにとりまとめるものである. |
【担当研究室】 | 港湾施設研究室 |
【執 筆 者】 | 菅原法城,竹信正寛,佐野新,野津厚,長坂陽介,福永勇介,小林怜夏 |
研究報告全文
15,433KB | |
目 次 |
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1. はじめに |
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1.1 本研究の目的・内容 | ||
1.2 本稿の構成 | ||
2. サイト増幅特性と港湾におけるその評価法 |
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2.1 サイト特性 | ||
2.2 港湾におけるサイト増幅特性の評価法 | ||
3. サイト増幅特性のゾーニング方法 |
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3.1 サイト増幅特性のゾーニングの手順 | ||
3.2 サイト増幅特性のゾーニングのための常時微動観測の実施方法とデータの処理方法 | ||
3.3 常時微動H/Vスペクトルを用いたサイト増幅特性のゾーニング方法 | ||
3.4 ゾーニングマップの作成方法 | ||
3.5 ゾーニングを行う際の留意点 | ||
4. ゾーニングの結果 |
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4.1 ゾーニングの事例紹介 | ||
4.2 重要港湾以上の港湾におけるゾーニングの結果 | ||
4.3 地方港湾(56条港湾を含む)におけるゾーニングの結果 | ||
5. まとめ |
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謝辞 |
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参考文献 |
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